溶連菌感染症

A群溶血性連鎖球菌が原因となり、溶連菌の感染症としては、蜂窩織炎、伝染性膿痂疹、しょう紅熱等の皮膚疾患、咽頭炎や扁桃炎などがあります。
よく相談に受診されるのは、喉の痛みや扁桃腺が腫れたということで受診される症状が多く、このような症状繰り返す場合などに溶連菌を検査すると陽性となることが多いです。
一方で溶連菌感染症は、菌に対するアレルギーと考えられている疾患として、腎炎、リウマチ熱、アレルギー性紫斑病などを生じることが知られています。
このため、合併症として腎炎などその他の病気を生じる可能性があることも大切な点であり、溶連菌感染症の治療を受けた後に体調不良が続く場合などには、早目に医療機関に受診して相談しましょう。

潜伏期間は数日程度といわれていますがとびひ（膿痂疹）などでは1週間程度といわれています。
溶連菌は保菌していても発症しない過多が多く、保菌者は数十％に及ぶのではないかと言われています。急性咽頭炎を生じて発症することが多く、学童期に好発し、接触感染で広がっていく場合が多いです。
予防としてやはり、うがい手洗い、マスクなど一般的な予防手法が大切です。

咽頭炎や扁桃炎等の上気道感染では熱、咽頭痛、咽頭や扁桃の腫脹や化膿、リンパ節の腫脹などが生じます。
猩紅熱は、咽頭炎や扁桃炎が先に生じたり、合併する場合が多いですが、発熱や体のだるさ等の全身症状とともに、全身に鮮紅色の発疹が出て、舌はイチゴ状を呈し、皮疹は数日で発赤は改善し、落屑することが口腔、全身のリンパ節腫脹を認めることが多いとされています。
その他、例えばとびひ（膿痂疹）は、水疱から始まり膿疱などを認めます。

　診断は、咽頭ぬぐい液の迅速診断キットで行ないます。
　溶連菌感染症と診断した場合は、抗生物質を投与します。このとき治療不全とならないように10日程度内服する場合が多く、病状をみて医師とよく相談するようにしましょう。
　感染力が強く、家族間などで濃厚な接触があると感染しやすいため、周囲に溶連菌感染の人がいた場合などで症状が出た場合には早目に医療機関に受診しましょう。
　何度も溶連菌感染症繰り返す場合もありますので、十分に注意をしましょう。